資産形成方法の研究(5) 資金の20%でホームランを打つ

以前読んだジム・クレイマーの本に面白い部分がありましたので、それをひとつ紹介しておきます。それは、投機銘柄への投資ということで、資金枠の20%に限定して、暴落・低迷している銘柄を買ってみる、というものです。クレイマーによると、投機は人間の本性で、またある種の投機は十分やるに値する、ということです。当室もそのように思います。

そういうことで、資産形成方法の研究(2)であまり面白みのない株式ETFの話を書いたわけで、実はそうしたやや手堅い手法をまず紹介して、リスク好きの当室としては安心して投機できる環境整備を提案したつもりです。やはり、投機は人間の本性でしょう。これなしには、人生面白くありません。ただし、宝くじやパチンコでは今ひとつ理論的な知的遊戯部分が不足しているように思います。その点は、株が一番でしょう。

クレイマーがいうには、①特定業種の多くの企業がそろって大きく値を崩し、それ以上に下がりようがない状態に放置されている時に、②投資資金全体の20%の範囲内で、この種の銘柄群に投資するそうで、彼は常時破綻に瀕している産業分野を見つけて、この種の賭けを行っているようです。

クレイマーの経験則によると、投資した5銘柄のうち1社は倒産し、2社は低迷したままで、残る2社が力強く立ち直り、投資が十分報われるケースが多い、ということです。

■自動車業界で言いますと、トヨタ、日産、ホンダ、GM、クライスラーの5社に投資して、1社が倒産、2社が低迷、トヨタとホンダが大復活、というような感じでしょうか。

なお、クレイマーの本は参考になる部分が多いので、ご一読をお勧めします。書きたいことがたくさんあるのでしょう、かなり脂ぎった内容です。当室のサラサラな文体とはエネルギーが違うようです。


[参考文献]
「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」(ジム・クレイマー著 06/07/18 日本経済新聞出版社刊)

この記事へのトラックバック