国策の中国華融資産管理が信用不安に陥っている

2021年5月4日の日経新聞に、次の記事がありました。

■中国財政省が6割出資する国策の不良債権処理会社、中国華融資産管理が信用不安に陥っている。4月にはシンガポールドル建て債を償還したが、一部ドル建て債は利回りが20%台で高止まりしたままだ。政府は信用不安でも支援を明言せず、市場は「暗黙の政府保証」の履行を懸念している。

さて、中国経済は、上向きの様に広報されていますが、一方で不良債権が山積みになっている様なので、本当の経済実態は不明です。国有のバッドバンクでも、発行した債券利回りが20%となると、ほとんど信用されていない部類です。何か思い出しますね。2008年、あのストラクチャード・ファイナンスの格付け債で、上澄みの高格付け部分までもがデフォルトした経験を。本件は、下積みの60%部分を国家が保有していて、残りの上澄み40%部分に見合う債券の利回りが20%なわけですから、相当に重症です。やはり来ますか、中国バブルの崩壊。もちろん、直ぐに来週大暴落ということはないのでしょうが、現状、当室のポジションは安全運転に移行しています。

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